透湿防水用コーティング
高機能テキスタイルと環境負荷
アウトドアウェアやレインウェアで目にする防水加工生地。メンブレン素材を生地に挟んで多層構造化したもの、生地に機能素材をコーティングしたもの、それぞれ優れた技術開発が進んでいます。そんな中、近年多層構造製品の製造で採用されてきた有機フッ素化合物(PFAS)に対し、水質汚染、環境残留性や生体蓄積性が問題となり、規制強化に向けた検討が世界で進められています。
コーティング素材を発泡し透湿防水機能を付加

前述の有機フッ素化合物の課題に対し、代替とも言える程に品質向上が進んでいるのが多孔質素材のコーティング加工です。
コーティング加工は文字通り、生地にウレタンなどの素材をコーティングする加工で、生地の表面に膜を作り水の侵入を防ぎます。多層構造製品に比べ加工が容易で、撥水性、防水性、防風性に加え、生地にハリを与え、薄くコーティングすることで、柔らかく肌触りの良い生地が生まれます。
この薄くコーティングするウレタン素材を更に多孔質加工(目に見えない気泡を形成する)することで、透湿性をも得ることができます。
(参考)東レ SPORTS FABRICS https://www.sportstextiles.toray/
有機溶剤を使わず多孔質コーティング素材を作り出すエアレーションマシン
現在多孔質コーティング素材を作る製法の多くは、規制対象外の有機溶剤を使用するものです。しかし、その有機溶剤も近い将来規制の対象となる可能性があり、有機溶剤そのものを使用しない多孔質加工が求められています。
モンドミキサーは有機溶剤に頼らずミキサーの力でコーティングに最適な気泡サイズ、密度の多孔質素材を自在に作れるエアレーションマシンです。